夢日記2022/11/27

和室で祖父を撃ち殺し、一人暮らしをすることになった。一旦新居に身一つで向かうと、ボロボロの日本家屋にも、新築のアパートにも見えた。夜のうちにバスで荷物を取りに実家へ帰り、玄関で兄を呼ぶと、暗い縁側から光がやってきて、髭面の男がのっそり出てきた。兄らしい。縁側には私の作った隠し部屋があり、ちょうどそこの荷物が欲しかった。何度か兄に行き来してもらい、荷物を受け取った。

バスに乗ろうと実家を出ると、母が追ってきて、2人で実家の玄関の前にある地蔵に手を合わせた。母はなにか必死な様子だった。2人でバス停への道を歩くと、向かいからひとが2人歩いてきた。母は私の頭をうつむかせ、こそこそとすれ違った。青白く、毛のないひとたちで、和傘をさしていた。彼らと目を合わせてはいけないらしい。母自身は目を閉じていた。

次に向かいから来たひとは、我々を追い越そうとしたひととすれ違いそこねた。ともに2人組で、皆和傘をさしていて、その傘同士が引っかかったのだ。4人はなんとか傘を引き離そうとし、私と母は道が塞がれて立ち往生していた。

「何をしているの?」と目を閉じた母が尋ねた。私は「傘が絡まってるみたい」と答えた。すると、母は「きっと傘を取り違えて帰っていくから、見ててね」と言った。ひとの顔を見ずに傘だけ見ているというのは無理な話だが、なぜか私が見ていることを彼らに悟られることはなく、4人のひとはそれぞれの傘を取り違えてそれぞれの行く方へ向かっていった。

道を進むと、池が現れた。ため池のようだった。そして、池の向こう側から巨大なマヌルネコと、比較的小さいがやはり巨大なマヌルネコがやってきた。巨大な方は電車くらいあり、小さめの方は小型車くらいあった。「マヌルネコだ!」と私は言った。「前見たのよりめちゃくちゃ大きいよ」しかし母は興味がなさそうだった。すると今度は、もっと大きなオオカミが現れた。巨大なマヌルネコが電車なら、オオカミは飛行機くらいある。それもジャンボジェットだ。オオカミは池に飛び込み、魚を捕まえ始めた。私と母はその横を急いで通り過ぎ、マヌルネコが歩いてきた土手に上がった。土手は太く長いミミズの溜まり場で、踏みしめるとミミズの体がちぎれた。「ここの土地は他の人に買われたんだけど、こないだオーナーが買い戻して平和になったのよ」と巨大な方のマヌルネコが話しかけてきた。私はミミズの少ないところを歩くのに精一杯だった。土手(もはや土くれの丘)を乗り越えていくと、そのオーナーらしい若い女性がいて、マヌルネコと同じようなことを語った。

それをも越えると、小学校に出た。私のそばにはスーツの妹と、白いスーツの青年がいた。私もスーツを着込んでいた。青年と妹がいたずらっぽく微笑んだ。2人とも黒目が大きくて、笑うと白目が見えなくなった。校長室を探す青年に対し、10号棟ですよと言った。以前来たことがあるような気がした。青年は校長室には行かず、どこかの教室に私と妹を連れて入った。

教室の中では厳しそうな老爺が受付をしていて、何か色々な書類の確認をしていた。3人のうち私が先頭に並ばされ、すぐに順番が来た。

老爺は複数の書類の提出を求めてきた。身分証明書や、戦功をあげた証拠の書類のようなものも求められた。私はそれを持っていると思っていたが、確かめると全く見当たらなかった。正直に忘れましたと言うと、老爺はしばらく他の男たちと話し合って、受付を通してくれた。礼を言うと、「これはお情けでの処遇だから、決して思い上がるな」といったことを言った。

青年と妹も受付を終えて(彼らはちゃんと通してもらえたようだ)、教室の後ろの方で着替えを始めた。水着に着替えるらしい。青年だと思っていたのは女だった。私は水着を持っていなかった。何も持参していない自分が恥ずかしかった。

女に「先生……じゃない、先輩。水着、忘れました」と言った。これは言葉の端々まで憶えている。女はため息をついた。失望されたに違いなかった。咄嗟に、私服でなんとかごまかすことを考え、考えているうちに目が覚めた。に